2005年12月27日
無駄遣いはしない
年の瀬も迫り、先生方はあわただしい日々を過ごされていることと思います。と同時に、そろそろ来年3月にいくら所得税を支払うのか心配になっている方もいらっしゃるかも知れません。そうすると何か買った方がいいのではないか?車を買い換えようか?などと、お考えになる方がいらっしゃるかも知れません。実際そのような質問をいただくことがあります。
結論から言いますと、止めて下さい!
例えば所得税率30%の方の場合、100万円の経費を使ったとするとそれによる節税効果は、100万円×30%=30万円に過ぎません。つまり70万円は現金が減っていることとなります。まして、30万円を超える備品などの購入では法定耐用年数に応じて減価償却費となりますので購入した年に経費となる金額はごくわずかです。
お金を投資した割にはそれほど節税効果はありません。日々の資金繰りを悪化させてしまいます。購入するのは、本当に必要なものを来年予定していた場合程度にとどめましょう。納税は毎年決まった時期に訪れます。過去及び当年の税金予想を早めに検討し、1年間の納税一覧表を作成し、毎月納税資金を積み立てたいものです。
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2005年12月16日
生前贈与
いよいよ今年もあとわずかです。本格的な寒さを迎え、風邪など引いて体調を崩されないよう注意して良い年を迎えたいものです。
さて今回は、生前贈与です。贈与税は相続税に比べて税率が高くなっております。従って多額の贈与をすることは得策とは言えませんが、長い年月をかけて贈与していけば、生前贈与ほど効果的な相続対策はないと思います。
具体的には、贈与税の基礎控除額は年間110万円です。つまり1年間に110万円の範囲であれば贈与税は払わずに財産分与できます。これを10年間続けたとすると、1,100万円もの財産を生前に次世代(子供又は孫)に分与することが出来ます。
もちろんこれによって相続財産が減り、相続税の節減につながることはいうまでもありません。
但し、このような場合(俗に連年贈与といわれます。)には注意が必要です。
税務署からすると、これは1,100万円を最初から贈与するつもりで10年間に分けたにすぎないと判断される可能性が高いです。
(贈与総額-基礎控除)×贈与税率-控除額=贈与税額
つまり(1,100-110)×40%-125 = 271 (単位:万円)
もの税金を取られてしまいます。これでは生前贈与の意味がありません。
そこで生前贈与の際には下記のポイントを心がけた方が良いです。
①贈与契約書は必ず作成する。
②現金贈与の場合には、記録を残すために必ず受贈者名義の
口座へ振り込む。
③毎年取り決めた贈与であることを税務署へアピールするため、
敢えて基礎控除額を超える金額(115万円の場合、贈与税は
5千円で済みます。)で贈与する。
最後に一昨年より新設されました相続時精算課税制度ですが、これはよほどのメリットが見込めない限りは選択しない方が得策です。毎年の基礎控除額(110万円)が使えなくなりますので!
但し、利回りの良い不動産をお持ちの場合にはこの限りではないかも知れません。
ぜひ一度じっくり検討したいものです。
投稿者 test1 : 09:01 | Trackback (0)
2005年12月07日
医療費控除
今年もあとわずかとなりました。先生方の診療所へは、年内に治療を終えたい患者様が数多く来院されていることと思います。と同時に、患者様から医療費控除についてお問い合わせがあるのではないでしょうか。
ここで医療費控除に際しての注意点をお知らせします。
①医療費控除の年間最大控除額は200万円です。自費診療(インプラントなど)により年間200万円を超える治療費をお支払いいただく患者様には事前にその旨をお伝えした方が宜しいかもしれません。
②領収書の発行は入金ベース、つまり患者様からご入金いただいた日付で行います。
従って、例え治療が完了していても、入金がない場合には領収書は発行出来ませんし、もちろん患者様もその年の医療費控除とすることは出来ません。
逆を言えば、治療が進捗していなかったとしても患者様からお支払いをいただければその年の医療費控除とすることが出来ます。
そうすると先生方の中には、今年の売上が増大して税金が増えてしまうと懸念される方がいるかもしれません。
ご安心下さい。セットが完了していなければその年の収入に計上する必要はありません。前受金という勘定科目にて翌年以降の収入とすることが出来ますので、税金面の心配はありません。先生方には資金面においてもメリットがある内容ではないでしょうか。
是非、患者様と医療費控除についてご相談下さい。お互いメリットがあり患者様からの更なるご信頼につながるのではないでしょうか。
投稿者 test1 : 11:42 | Trackback (0)
2005年12月01日
患者さんの減少をなくすために(顧客満足について)
開業医の先生は、診療所を維持させる「経営者」であり、もう一方で毎日の診療もこなす「従事者」とも言えるでしょう。
医療知識、医療技術を磨くことはもちろん大切ですが、経営のスタイルは個々のセンスによって大きく異なるようです。
今回は「顧客満足(CS=Customer Satisfaction)」についてご説明します。
お客(患者)さんに満足してもらう事の大切さは、どんな商売でも基本ですし他の何よりも重要なことです。ではその満足を得るために、何をどのようにサービスしていけば良いか?とか、そのサービスを常日頃から向上させるためにはどうしたらよいか?等と診療所全体で考えていくのが顧客満足の対策と言えますし、日々新しいことを提案出来るのが経営者ではないでしょうか。
次に顧客満足の与える影響については多々ありますが、特に注意すべき点をあげますと、
□ 不満足な治療に苦情を唱えてくれるのは、
一部の患者さんのみで、残りの患者さんは、
次回から他の診療所に足を運ぶ可能性がある。
□ 不満足な患者さんの噂は、満足な患者さんの
それより影響力が遥かに大きい。
といったポイントがあります。苦情やもめ事は誰でも嫌なものですが、これは一時的なもので、将来的には診療所の財産になるのではないでしょうか。
投稿者 test1 : 16:34 | Trackback (0)